◼️社長としての経験を活かす道はたくさんある
これまでのお話を通じて、
社長の立場を退いたあとのことを考える
きっかけになっている方もいらっしゃることと思います。
さまざまな想いや希望も浮かんできたのではないでしょうか。
もし仮に、わたし自身が税理士事務所を勇退し、
事業のバトンをほかの人に渡すことになったとしても、
完全に引退して悠々自適に過ごそうとは思っていません。
わたしは、個人での仕事を通じて
社会との何らかのつながりを持ち続けたいと考えています。
たとえ税理士事務所の代表でなくても、
税理士であることには変わりありません。
個人で相続対策や税務の相談を受けることができ、
また、事務所とは異なる形で活動の幅を広げることも可能です。
たとえば、わたしのこれまでの経験を活かして、
さらに多くの書籍を出版したり、
講演会を開催したりといった活動をすることもできます。
社長の役割を離れたとしても、仕事を続けることに制限はありません。
むしろ、働き詰めだった日々から解放され、
長期旅行をしながら仕事をするという選択肢も考えられます。
以前から関わりのある会社の顧問や相談役として活動し、
報酬を得ることがあっても、元の会社と利益が衝突しない限り、
とくに問題はありません。
また、町内会やボランティア活動への参加を通して、
地域社会に貢献するのも素晴らしいことですね。
いままでご自身が関係を築いてきた、
さまざまな団体のサポートをすることも大いに意義があります。
これまでの貴重な経験を活かせる方法は、
探せばたくさん見つかるはずです。
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◼️後継社長を精神的に支えることも不可欠
あなたも同じような経験をしたことがあるかもしれませんが、
社長という役職につくこと自体が、
あなたを「社長」に成長させたのではありませんか?
誰でも最初から「社長」として生まれてくるわけではありません。
社長という責任ある立場において、
経営計画を立てることや意思決定を行うこと、
金融機関と交渉し、人材を採用し育成する過程で、
社長は本物の「社長」へと成長していきます。
最終的に、社長の気持ちを本当に理解できるのは、
同じ立場を経験した社長だけです。
社長は、ほかの社長との交流を通じて、より磨かれていきます。
次に就任する社長が困ったとき、
社長の立場からアドバイスできるのは、
社長を経験したあなたかもしれません。
同様に、ほかの企業の社長が直面する問題に対しても、
あなたの経験が役立つことでしょう。
長年の社長経験は、あなたの一生の強みとなるのです。
その経験が新たな人生に希望を与える、
大きな一歩になることを願っています。
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