◼️業務フロー図は、新人教育にも税務調査にも役立つ
新しく社員を迎えたときや、税務調査が入ったときに、
「うちはこういう会社です」とひと目で説明できる資料があると
便利だと思いませんか?
そこでおすすめしたいのが 、「業務フロー図」 の作成です。
図のつくり方はとてもシンプルです。
まず左上に決算月を記入し、もし免税事業者であれば
「免税・不動産業」など事業区分を書き添えます。
中央に自社を置き、上側に収入の発生源、
下側に経費の支払い先を配置すれば基本形が完成します。
例として挙げる図では、収入源として、
マンションの家賃、駐車場代、自動販売機の売上、
定期清掃の収入などが並んでいる状態です。
こうした業務フロー図があると、
新入社員が事業内容をイメージしやすくなり、
曖昧なまま業務に入ってしまう状況を避けることができます。
説明する側にとっても、
図があるだけで負担が少なくなりますし、
聞く側も初日から会社の全体像を理解しやすくなるのです。

◼️税務調査時の説明資料にも使える
税務調査でも、業務フロー図は大いに役立ちます。
調査の最初に必ず尋ねられる
「どのような事業をされていますか」
という質問に対して、図を見せれば
すぐ理解してもらえるからです。
売上と支出の流れを一枚にまとめた業務フロー図は、
新人教育にも、税務署への説明にも、
担当者の引き継ぎ資料にも活用できます。
実際にわたし自身も、新規のクライアントを担当するときには、
まず業務フロー図を作って会社の姿を把握するようにしています。
設立まもない会社であれば
取引も少ないため簡潔にまとめられますが、
取引先が増えてきたらカテゴリー分けをして
複数枚にする方法もよいでしょう。

◼️工夫しながら自社に合った業務フローをつくろう
業務フロー図は、工夫次第でさらに使い勝手がよくなります。
たとえば、取引先ごとの 決済手段(銀行振込、PayPal など)
を書き添える方法です。
決済方法が明確になれば、入金チェックが楽になりますし、
支払いについても、決済手段を記載しておけば
漏れの防止につながります。
【メッセージ】
会社は利益を生み出すことが目的です。
そのためにも、「どこから売上が入り、どこへ支出しているのか」
を棚卸ししておくと、
社長自身が経営計画を立てやすくなります。
自社の実情に合わせて工夫しながら、
最適な業務フロー図をつくってみてくださいね。

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