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2026.3.02

こんなにも差が出る、「源泉所得税」のしくみ

◼️扶養控除等申告書の有無で、税額は大きく変わる

毎月の給与から差し引かれている源泉所得税の金額が、

どのように決まっているかご存じでしょうか。



じつは、この点を正確に理解している方は

意外と多くありません。


ポイントは、社員から

「給与所得者の扶養控除等申告書」

を提出してもらっているかどうかです。



この書類の有無によって、

源泉徴収は「甲欄」と「乙欄」に分かれます。



源泉徴収税額表を見ると一目瞭然ですが、

乙欄は甲欄に比べて源泉所得税額が

かなり高く設定されています。



扶養家族がいない場合でも、

甲欄が適用されると、

乙欄と比べて税額が10分の1程度にまで

抑えられる仕組みになっています。



◼️扶養控除等申告書の提出有無で手取りが変わる

たとえば、2社を経営している社長のように、

複数の会社から給与を受け取っている場合を考えてみましょう。



扶養控除等申告書は、

メインの勤務先1社にしか提出できません。


そのため、メインの会社では甲欄、

サブの会社では乙欄で源泉徴収が行われます。


これは制度上やむを得ないことです。



しかし、1社しか勤務していないにもかかわらず、

扶養控除等申告書を提出していない場合はどうでしょうか。


本来は甲欄で済むところが乙欄扱いとなり、

税額が大きく差し引かれてしまいます。



年末調整や確定申告で精算はできますが、

一時的に手取りが減るため、

社員にとっては負担感が大きくなってしまうのです。



◼️社員に不利益を出さない入社手続きを徹底する

入社時に提出してもらう書類のなかに

「扶養控除等申告書」があります。


この書類は、単なる形式的な手続きではありません。



たとえば、社員が配偶者とお子様2人(高校生・大学生)を

扶養している場合、扶養人数は3人になります。


社会保険料控除後の給与が10万円だったとしましょう。


源泉徴収税額表の「甲欄・扶養3人」の蘭を見ると、

税額は0円になります。

(「¥99,000以上・¥101,000未満」の行を見ます)。


つまり、条件によっては源泉所得税が

差し引かれないケースもあるのです。



税額表は「●●円以上・●●円未満」という

“レンジ”で判断します。


金額そのものではなく、

どの範囲に入るかを見る点が重要です。


社員本人が細かく理解する必要はありませんが、

経理・総務担当の方はこの仕組みを

しっかり押さえておく必要があります。



【メッセージ】

源泉所得税で押さえておきたいポイントは、次の3つです。

・甲欄と乙欄の違い

・金額は「レンジ」で判断すること

・入社時の書類を確実に提出してもらうこと


とくに3つ目は、会社側の管理次第です。



社員に不利益が生じないようにすることも、

会社の大切な責任のひとつです。


社長・経営者の皆さま、

そして経理・総務ご担当の皆さま、

入社時の手続きを丁寧に行うことが、

のちの安心につながります。




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