BLOG&NEWS

2026.1.05

それ、交際費で合っていますか? 迷いやすい経費を整理する

◼️「飲食代」は誰と・どんな目的かで変わる


食事をしたときや、贈り物・ノベルティを用意したとき、


「これは交際費なのか、それとも広告費? ほかの科目?」


と判断に迷うことはありませんか?




実際、この点についてのご質問は

とても多くいただきます。


そこでわたしは、図のように

マトリックスで整理して説明することがよくあります。



飲食ひとつをとってみても、

すべてが交際費になるわけではありません。



状況によっては、厚生費や

給与・賞与に該当する場合もあります。



会社によっては「会議費」として

処理されることもあるのです。





まず、取引先の方と一緒に食事をした場合は、

交際費になります。



一方で、取引先がいない、

社員だけの飲食の場合は少し注意が必要です。



従業員全員が参加している場合 → 厚生費

一部の社員だけをねぎらう目的の場合 → その社員への給与扱い



たとえば、

「よくがんばってくれているから」

「遅くまで残ってくれているから」

と、社長が特定の社員だけにご馳走した場合は、


厚生費にはなりません。



このような個人的な労いは、会社の経費ではなく、


社長のポケットマネーで行ってあげるほうが、

結果的に安心です。




なお、「会議費」として処理する場合は、

本当に会議だったことを示す資料(議題や参加者など)

を残しておくことが大切です。




飲食代ひとつでも、これだけ多くの

判断ポイントがあるのです。


◼️「粗品」は渡す相手と目的がポイント

粗品についても、基本的な考え方は飲食代と同じです。

取引先への記念品であれば、交際費となります。


一方で、会社の10周年・20周年といった節目に、

社員全員へ記念品を配る場合は厚生費に該当します。


ただし、永年勤続表彰などで

「この人には渡すけれど、あの人には渡さない」

という形になると、特定の従業員への贈与とみなされ、


給与扱いになってしまいます。


そのため、

「この条件を満たした人には記念品を渡す」

というような規程をあらかじめ決めておくことが大切です。


また、社名入りのボールペンやティッシュを

街頭などで不特定多数の人に配る場合は広告費になります。


しかし、ある程度高価なものを

得意先だけに渡す場合は、交際費となります。


外向けの配布物は、

「不特定多数か」「特定の取引先か」

この違いを意識しておきましょう。


◼️「タクシー代」「旅行代」も目的で判断する

タクシー代については、

取引先の方を接待したあとの

帰りの足代であれば交際費です。


「タクシー代=旅費交通費」と

思い込んでしまう方もいますが、

お得意先のために使った場合は、

交際費になる点に注意しましょう。



一方、職場間の移動など、

業務上の移動で使ったタクシー代は、

もちろん旅費交通費です。

旅行代も同様です。


取引先の接待として同行した旅行であれば交際費、

仕事の出張であれば旅費交通費となります。


社員旅行の場合は、

従業員全員分の交通費を会社が負担し、

参加者が半数以上いること。

この条件を満たせば、厚生費として認められます。


なお、社員旅行に参加できなかった人へのお土産代は、

残念ながら厚生費にはなりません。


「行けなかった人がかわいそうだから」と思っても、



厚生費として認められるのは旅行そのものだけです。


もちろん、社長が個人的に

ポケットマネーでお土産を用意する分には、


給与扱いになることはありませんので、

その点はご安心ください。



【メッセージ】

① 経営者の皆さまへ

「食事したから、処理しておいてね」と領収書だけを渡されても、

経理担当者は内容がわからず、判断に迷ってしまいます。


誰と行ったのか、相手先の会社名や部署、氏名などを、

領収書の余白にひとこと書いておくようにしましょう。


② 経理・総務ご担当者さまへ

先ほどの図や考え方を参考にしながら、

内容が不明な場合は、

要点を整理して社長さんに質問してみてください。


社長さんは日々、多くの判断やプレッシャーを抱えています。

できるだけ負担をかけない聞き方を意識しましょう。




『毎日の経理が楽しくなる!
 毎月の会計が楽しみになる!
 経理・総務実務の教科書』


   好評発売中!

まずはお電話でご相談ください!

営業時間:8:30~17:30
(土日・祝日除く)